普段、何気なく使っている「照明」。皆さんは照明の種類についてどれだけ知っているでしょうか?
今回のマガジンは、代表的な3種類の蛍光灯 「グロー」「ラビット」「インバータ」と 「LED」 について、特徴を簡単にご紹介します。
部屋を明るくするための道具として当たり前の存在ですが、その技術は長い時間をかけて進化し、さまざまな種類が生まれてきました。
昔ながらの蛍光灯で広く使われてきた点灯方式です。点灯にはグローと呼ばれる小さな点灯管が必要で、蛍光灯を点けるときに「パチッ…ジジジ…」と少し時間がかかる、あのタイプです。
簡素な設計で初期導入コストが低く、長年使われてきた方式ですが、最新式に比べると消費電力や効率は低めです。
点灯管が不要で、グロー式に比べてスピーディーに点灯するタイプです。
また、照明のチラつきも少なく多くのオフィスや学校などで長く採用されてきました。
グロー式より消費電力が抑えられ、安定した明るさを確保しやすい半面、安定器が重く大きく、グロー式よりも初期費用は高くなります。
蛍光灯の進化形とも言える方式で、電子回路で構成されていて、明るく効率が良いタイプです。(蛍光灯の中では一番新しいタイプ)
高周波で点灯するためチラつきがほぼなく目が疲れにくいのが特徴で、グロー式・ラピッド式の後継的存在として普及しています。明るさの調整(調光)ができる機種もあり、本体価格がやや高めでインバータ基板が故障すると修理が難しいこともあります。
現在の主流となっている照明で、「長寿命・省エネ・高効率」が揃った圧倒的に優秀な方式です。
半導体を使った光源で、非常に少ない電力で明るく、寿命は蛍光灯の数倍です。発光時の発熱が少なく、環境にもやさしい方式です。
とにかく省エネで電気代が安く、長寿命で交換の手間が激減するメリットがありますが、初期投資はやや高めで一体型タイプは光源が切れると器具丸ごと交換になる場合もあります。
照明は、時代とともに「点く」→「効率的に点く」→「快適に点く」→「演出できる光へ」と進化してきました。
近年は、環境配慮や省エネの流れを受け、国内外で蛍光灯(グロー・ラビット・インバータ等)の製造が順次終了しており、LEDへの置き換えがますます加速しています。
今後は修理用や交換用の蛍光灯が手に入りにくくなっていくため、計画的にLEDへ移行することが求められます。