この夏、当社が北海道電力株式会社様(以下、ほくでん)とタッグを組んで開発した、北海道エア・ウォーター・アグリ株式会社様 (以下、エア・ウォーター・アグリ)の「オンサイトPPA」事業。
ここでは、「オンサイトPPA」という専門用語を、今回のケース
に当てはめて説明していきます。
オンサイトPPAとは、「On-site Power Purchase Agreement」の略で、日本語では「オンサイト電力購入契約」といいます。
これは電気を利用する事業者「需要家」(エア・ウォーター・アグリ)の敷地内に、「発電事業者」(ほくでん)が 無償で太陽光発電設備を設置し、その設備で発電した電力を長期契約で需要家(エア・ウォーター・アグリ)に販売する仕組みです。
契約期間中は、設備の所有権は発電事業者(ほくでん)にあり、需要家(エア・ウォーター・アグリ)は、初期投資やメンテナンス費用を負担することなく、再生可能エネルギーを導入できます。
EPC事業者の当社(ティー・ワイ)は、発電事業者(ほくでん)からの依頼を受け、需要家(エア・ウォーター・アグリ)の敷地内に、太陽光発電設備を開発・建設。さらに運用後の保守・メンテナンス業務も当社(ティー・ワイ)が引き続き担当します。
「オンサイトPPA」は自社の敷地内に発電施設を設置し、直接電力を使用することに対し、遠隔地の太陽光発電所と契約し、系統を介して電力を利用することを「オフサイトPPA」と言います。
ここで、「オンサイトPPA」の主な特徴を紹介します。
設備投資やメンテナンスはすべて発電事業者(ほくでん)が負担します。需要家(エア・ウォーター・アグリ)は、電気の料金を支払うだけで利用できます。
太陽光発電施設で発電された電気の契約単価は、一般的に電力会社から買う電気より安く設定されます。
電気を使用する自社でのCO₂排出削減に直結します。
契約終了時には、需要家(エア・ウォーター・アグリ)に設備を「無償譲渡」、または「撤去」といった選択肢があるのが特徴です。
「オンサイトPPA」を簡単にまとめると「自社にソーラーパネルをタダで置いてもらって、安い電気を長期契約で買う仕組み」と、イメージすると分かりやすいかと思います。
こう聞くと、電気を使う需要家(エア・ウォーター・アグリ)だけがお得な感じがしますが、発電事業者(ほくでん)も、発電した電気を長期的(10~20年程度 ※契約による)に販売することで、安定した売電収入が得ることができるため、両者にとってメリットのある事業と言えます。