その年の世相を象徴する出来事を、漢字一文字で表す「今年の漢字」。
この「今年の漢字」に熊が選ばれたことからも、日本各地で発生したクマに関するニュースへの関心の高さがうかがえます。
そこで今回のマガジンでは、日本に生息するクマについてご紹介していきたいと思います。
日本に生息するクマには、主にヒグマとツキノワグマの2種類がいます。
見た目や生息地、性格に違いがあり、それぞれの特徴を正しく理解することが、事故防止につながります。
ヒグマは日本最大の陸上哺乳類で、体長は2メートルを超えることもあり、体重は450kg以上になる個体もいます。ツキノワグマはヒグマより小型で、胸元に白い三日月形の模様(月の輪)があることから、この名前が付いています。体つきも比較的細身です。
ヒグマは北海道のみに生息しています。一方、ツキノワグマは本州・四国の山間部に広く分布しています。そのため、北海道で目撃されるクマは基本的にヒグマです。それと、マップに記載の通り、現在九州にはどちらの熊もいないようです。
ヒグマは行動範囲が広く、好奇心が強い一方で警戒心も高く、出会い頭の事故が起こりやすいとされています。特に親子連れのヒグマは非常に危険です。
一方、ツキノワグマは比較的臆病な性格とされ、人の気配を察すると逃げることも多いですが、追い詰められると攻撃的になる点は共通しています。
どちらのクマも本来は人を避ける動物ですが、エサ不足や人里への慣れによって、人間の生活圏に現れることがあります。遭遇を防ぐためには、
といった最低限の対策が重要です。